JAEA原子力科学研究所/茨城・東海村(2014年6月6日)
茨城県東海村にある、「JAEA原子力科学研究所」を見学してきました。
まずは施設についてのお勉強。
【どういった施設なのか】
・昭和30年に制定された「原子力基本法」に基づき、翌31年、「原子力科学研究所」と「原子燃料公社」の2つが茨城県の東海村に設立された。
原子力科学研究所:原子力の開発に関する研究・実験等、開発促進に必要なことを研究する
原子燃料公社:核燃料の原料などの採鉱・製錬・管理などの業務を行う
・平成17年、この2つが統合し、「日本原子力研究開発機構(JAEA)」となる。
・茨城県東海村に本部を置き、10地区に拠点を置いている。福井県敦賀のもんじゅ・ふげんも拠点のひとつ。
・福島第一発電所の事故後は、福島県に技術本部を置き、廃止措置や環境修復に関わる対処を取っている。
ものすごく簡単にまとめると、「原子力に関する様々な研究を行っている機関(not電力会社)」。
さて、実際に見学してみると、やはり核を扱う施設ということで、911同時多発テロ以降はかなり厳しい警備体制が敷かれている模様。
入口で身分証明書を提示し入場許可証を受け取らなければ中に入れない。
構内はとにかく広い!ので、車で移動。
敷地内にも関わらず、信号機や標識、横断歩道もあり。
そしてここは昭和32年、日本で初めて臨界に達した原子炉跡。
基礎研究や訓練に利用された後、昭和44年に廃炉・解体され、現在利用されている展示館に。
その他、
・研究用原子炉3号機(JRR-3):中性子ビーム実験、放射性同位体の生産など
・研究用原子炉4号機(JRR-4):放射線遮蔽実験、医療照射など
・原子炉安全性研究炉(NSRR):原子炉事故時の安全性研究
・ホットラボ(高放射性物質の取扱施設):使用済み燃料、放射性廃棄物を遮蔽体越しに遠隔操作
などを車の中から建物見学。
そして特筆すべきは、昭和38年に臨界し、日本初の原子力による発電を行った、発電試験用原子炉(JPDR)の跡地。
昭和61年から解体を開始し、平成8年に完全撤去完了。
平成26年現在も、まるで何もなかったかのような更地のままでした(重ね重ね、核施設ゆえ撮影禁止)。